髪のダメージや抜け毛、薄毛が増え始めているのは、髪の強度が弱くなっているサインかもしれません。
髪の強度に関しては、世界的にさまざまな研究がなされ、一見デリケートでちょっとした刺激や摩擦に弱いイメージがある髪でも、意外に高い強度があるという報告がされるようになっているんです。
今回のコラムでは髪の強度がどれくらいあるのか、さらには丈夫でしなやかな理想的な髪を長く維持し続けていくために、髪の強度を高めるヘアケア・生活習慣のポイントをまとめてお伝えしていきたいと思います。
スポンサーリンク
目次
髪の毛の強度はどれくらいあるものなの?
髪の毛は引っ張ったり、シャンプーなどのヘアケア、セットによるスタイリングですぐに抜けたり、切れたりしやすいデリケートなイメージがあるので、強度はそこまで強くないと感じる人が大多数なのではないでしょうか?
ここでは髪の毛の強度がいったいどのくらいあるものなのか、髪の毛の強度が強いor弱い目安についても合わせてお伝えしていきたいと思います。
髪の毛の強度は意外に高かった
髪の毛の強度は、10本を束ねると1㎏を超える重さにも十分耐えることができると言われているんです。
そのため、理論上の上では、
- 髪の毛を100本束ねた場合は10㎏の重さに耐えられる
- 髪の毛を1000本束ねた場合は100㎏の重さに耐えられる
という計算になり、人間の髪は平均で10万本生えているため、ひとりの人の髪の毛で自動車を引っ張って動かせるほどの強度があると言えます。
意外に強い髪の毛の強度ですが、それぞれの髪質には個人差があるため、髪の強度も同じように強い人もいれば弱い人もいます。
髪の毛の強度は、世界各国で研究が盛んに進められているのですが、その強度は同じ重量での比較では銅鉄にも匹敵するほどの強度があるとの報告も。
また髪の毛の強度は、髪を引っ張った際にかかる速度によっても強度が変化することがあり、速く引っ張れば引っ張るほどに髪の強度が高くなると言われています。
強度が強い髪の毛の特徴は?強度が弱い髪はどんな感じ?
髪の毛の強度が強い髪質、強度が弱いと判断できる髪には、いったいどのような特徴や違いがあるのでしょうか?
強度が強い髪の毛は、髪と頭皮の表面から内部にかけて、すみずみにまで栄養が行き渡っていることが大きな条件となります。
髪の強度が過度に強いと、剛毛な髪質でごわつきが出やすく、スタイリングが時短でできないというウィークポイントがあるのですが、強度が強い面においては理想的で上質な髪と判断できます。
逆に強度が弱いと判断できる髪は、頭皮や髪の乾燥が目立ち、弱い負荷で引っ張ってもカンタンに切れたり抜けたりする髪。
強度の強い髪は弾力やコシが十分にあり、髪の主成分となるタンパク質も豊富に含有されているため、ちょっと引っ張ったり刺激や摩擦を与えてしまっても、切れたり抜けたりすることが少ないと考えられています。
髪の強度が弱くなるのはどんなシーン?
もともと髪の強度が強い髪質の人でも、髪の強度が弱くなるシチュエーションがあるんです。
髪の強度が一時的に弱くなるのは、
- シャンプー後などの髪が濡れている状態
- 繰り返しのカラーリングやパーマ
このシーンでは髪の強度が40%程度も低くなると言われているため、高い強度の髪質を維持するためにも、シャンプーからタオルドライ後のドライヤーは早めに使うことが重要なポイントになります。
そのため、タオルドライ後から髪を乾かすまでの時間に間があったり、忙しさで自然乾燥で済ませてしまうことがある人の場合は、髪の強度が低下している状態だと判断できるでしょう。
カラーリングやパーマを繰り返し行う習慣がある人も、薬剤によって髪質が弱まり、ダメージが蓄積しやすくなって髪の強度が低下していると言えます。
髪の強度を強くするためにできること|ヘアケア・生活習慣のポイントを解説!
強度の強い髪の毛は、頭皮の環境が良く、栄養に満ちた髪の毛が生え、成長し続けていることが大きな条件になります。
髪は一度ダメージを受けてしまうと、自己修復能力がないために強度の強い髪を育てることが難しくなると考えられています。
健康的な頭皮と、毛穴から生えてくる栄養豊富な毛根によって作られた髪を育てていくために、ここでは髪の強度を強くするヘアケア・生活習慣のポイントを一緒に見ていきましょう。
シャンプーとドライヤーで強度ケア
髪の強度を高めていくためには、毎日使うシャンプーの仕様とドライヤーの正しい使い方を押さえておくことがポイントです。
まずシャンプーを選ぶ際には、洗浄力が穏やかで髪の成分と同じで親和性に優れたアミノ酸系の洗浄成分が配合された商品を選ぶようにしましょう。
高級アルコール系やせっけん系のシャンプーは、洗浄力が強い分、髪の強度を高めるための栄養が失われてしまうリスクがあり、シャンプーは毎日使うものなので頭皮や髪にやさしく、親和性の高いタイプを選ぶことも強度ケアの基本になります。
また髪は濡れた状態で強度が弱くなってしまうため、自然乾燥や半乾きを避け、タオルドライ後は時間を置かずにドライヤーで髪と頭皮をしっかり乾燥させるようにしましょう。
髪の強度を強める方法では、育毛トニックやミスト、育毛剤の使用がおすすめだとお伝えしました。
このようなヘアケアアイテムを使う際には、髪が少し湿った状態で塗布し、15分ほど置いてからドライヤーで乾かすようにすると、浸透が良くなると言われています。
またドライヤーは強度が低下してしまった髪の毛によく見られる、ボリュームダウンの改善ケアにもおすすめです。
特にナノイーが発生するドライヤーは、髪を根元からふんわりと立ち上げ、強度の低さをカバーしてボリュームを出すメリットがあります。
ドライヤーの最後の仕上げには、冷風を当てることで頭皮に刺激を与えて血行を促進したり、頭皮の引き締め・皮脂の収れんにもアプローチできます。
育毛に良い栄養成分を積極的に補う
育毛に良い栄養成分は、頭皮環境の改善や毛根に栄養を与えて丈夫な髪を育てるアプローチが期待できます。
髪の毛に良い栄養成分を補うことはその他にも、丈夫でしなやか、強度の強い髪質改善にも期待できるでしょう。
次のような栄養成分が含有されたヘアケアや食品を積極的に補い、髪の外側と内側からの強度向上ケアを心がけてくださいね。
- 亜鉛:食事から補われたタンパク質を髪の毛に補ったり、抜け毛の原因となる5αリダクターゼの抑制に働きかける
- コラーゲン:発毛細胞と密接なかかわりのある毛包幹細胞を維持したり、ハリやコシ、ツヤのある髪質に育てていく
- イソフラボン:抜け毛の原因となる男性ホルモンを抑制し、エストロゲンと似た働きをして丈夫な髪質を育てていく
- プラセンタ:頭皮の保湿や髪と頭皮のアンチエイジング、ホルモンバランスを整える
- ケラチン:髪を構成するタンパク質の一種で、髪のキューティクルを保護、保湿して栄養を与える
頭皮の血行を良くするヘアケアを行う
髪の強度を強めていくためには、髪と頭皮に栄養を行き渡らせる、血行を良くするケアが必須となります。
頭皮の血行が良くなると、血液中に存在している栄養が毛乳頭や毛母細胞に行き渡るようになり、髪の成長や産生の活動に良い影響が出てきます。
頭皮の血行を良くするためにも、
- 頭皮を冷やさないように心がける
- 紫外線ダメージから頭皮、髪を守る
- シャンプーやスタイリング時に頭皮マッサージを取り入れる
などのヘアケアをプラスしてみましょう。適度な運動も、頭皮の血行促進にアプローチできるため、運動不足が常態化しないように注意しましょう。
また、数多くのヘアケアアイテムをリリースしている花王の研究によると、およそ6ヶ月程度の頭皮マッサージの継続で、毛髪の密度が約6%アップし、髪の毛のハリやコシの弾力数値が上昇したとの興味深い報告がなされています。
頭皮マッサージは指の腹を使って、頭皮に適度な負荷をかけながら、お仕事や家事の合間にも手軽に実践できるヘアケアとなっているため、今日からコツコツと実践してみるようにしましょう。
髪の毛の強度を強くするために欠かせない血行ケアは、
- 育毛剤
- 育毛シャンプー
- 育毛トニック、スプレーやミスト
などの活用もおすすめです。
このようなヘアケアアイテムは髪の強度の弱さにアプローチできるばかりではなく、髪の強度が弱くなってしまうことを防ぐタイプの商品も販売されているため、ニーズや悩みに合わせた商品が見つかりやすいと言えるでしょう。
生活習慣、食生活の見直し改善を行う
髪は生活習慣のあり方や食生活によって摂取した栄養によって作られています。
規則正しい生活習慣、良質な睡眠リズムを維持していくと、髪の毛がやせ細って強度が低くなってしまうことを未然に防げるため、これまでの生活スタイル・食事の栄養バランスの見直しを始めてみましょう。
髪のダメージや強度の低下、頭皮環境の乱れは生活習慣、食生活のバランスの悪さが原因となり、トラブルの加速につながると考えられています。
また女性の場合は、加齢や体調、メンタル面の揺らぎによってホルモンバランスが崩れやすくなり、丈夫な髪を育てるためのエストロゲンの分泌が低下して髪の強度が弱くなってしまうケースがあります。
女性ホルモンはストレスや自律神経の乱れに大きな影響を受けるので、ストレスや疲労は気づいた時点で早めにリセットしておくようにしましょう。
~おわりに~
個人差はあるものの、髪の毛はイメージしていた以上にもともと高い強度を持っていることがわかったため、正しいヘアケア・規則正しい生活習慣の心がけで、髪の強度を強めていくことができるようになります。
髪の強度が高いことのサインである、栄養が行き渡った美しく健康的な髪を目標にしながら、これまで以上に正しく丁寧なヘアケアとライフスタイル習慣を心がけていただければと思います。
スポンサーリンク
COMMENT ON FACEBOOK